『住設』石油暖房器具をしまう前に


今回は、石油ストーブ(開放式芯上下型石油暖房機)と、石油ファンヒーターを、次のシーズンまで保存する手順をご案内します。
 
石油ストーブ
から焼きクリーニングをする
 灯油がなくなるまで燃焼させます。火が消えそうになったら、最大にして(芯を一杯に出して)さらに燃やし尽くします。見た目火が消えてから、さらに1時間ほど放置します。この作業で下部タンク内に残った灯油を使いきり、芯に付着した不純物(タール等)を除去することができます。なお、この作業は消臭装置付のものでも臭いますので、屋外で行うことをお勧めします。
(ご使用中に芯の上下が重くなった場合でも、この作業を行なえば、軽くなることが多いようです。)
   
本体外郭を清掃する
 燃焼筒・反射鏡・置き台や外側のボディについたほこりや汚れをきれいに掃除します。特に燃焼筒廻りや置き台部分は、空気を吸うため綿ぼこりが多いものです。反射鏡は、堅いタワシや磨き粉などを使うとキズがつき、暖房効率が低下してしまうので注意しましょう。また、汚れたまましまうと、錆や腐蝕の原因にもなります。
   
3. タンク受けを清掃する
 カートリッジタンクの受けの部分は、から焼きクリーニングで灯油を使い切っても、微量の灯油が残っています。ここは、灯油に混じった水分をキャッチする「水フィルター」の役割もしていますので、ゴミや水分で汚れがちです。ウエス等できれいに拭いとりましょう。
   
4. 乾電池を抜く
 電池をセットしたまましまうと、なにかの拍子に点火スイッチが入って火災の原因になるばかりでなく、液漏れを起こして器具を傷めてしまいますので、電池は必ず抜いてください。
   
5. 乾燥させる
 天気の良い乾燥した日に、本体及びカートリッジタンク(蓋は外しておく)に風を通して、内部を乾燥させます。そして元通り組み立て、買った時の梱包材(箱)か、ビニール袋にしまい(乾燥材を入れておくと好適)ましょう。


石油ファンヒーター■
 
機器内の灯油は、残さず燃やしてしまいましょう
 ファンヒータの場合は、燃料切れサインが出ても無視し、最後の一滴まで燃焼させます。(灯油が残った状態で夏を過ごすと、変質して燃焼不良等の原因となります。)なお、この作業を行うとかなりの臭いが発生します。窓を開けるか、屋外で行った方が良いかと思います。
 
燃やしても灯油は残っている
 前述の作業をしても、ファンヒーターの底部にあるタンクに、少量の灯油が残っています。カートリッジタンクを抜いて、底にある油フィルター(中央に棒が立っている円筒形の部品)を外します。すると底タンク内のくぼみに、灯油や水が溜まっていますので、ウエスなどで吸い取ります。機体を傾け、底タンク内の灯油をすべて吸い取りましょう。
   
各種フィルターの掃除
 カートリッジタンクを受ける部分にある油フィルターや、燃焼用空気取り入れ口にある網目フィルター、温風送風用取り入れ口のフィルターなどを、掃除機などで清掃します。
   
天気の良い日に干す?!
 カートリッジタンクは、キャップを外して日光が当たる場所で、洗濯物を干すような感じで吊しておきます。
 ファンヒーター本体も、風通しの良いところで数時間置いておきますと、水分や拭き取りきれなかった灯油が蒸発し、内部のサビや変質を防ぐことができます。
   
機器の電池は、抜きましょう。
 入れたままですと、不意の点火で危険なばかりでなく、電池が液漏れを起こすことがあり、機器を痛めてしまいます。
    
保存は屋内に
 庭先にあるスチール製物置に収納すると、真夏の直射日光下では内部温度が80度近くまで上昇することがあります。ファンヒーターには、パソコン同様マイコンチップやコンデンサーなどの電子部品が使われていますので、高温下では劣化してしまうことがあります。
 温度表示などの液晶は、高温になると全面が黒くなってしまいますので、ご注意ください。
   
余った灯油の持ち越しは禁物です。変質して器具を傷めます。余った灯油は、油汚れ洗浄用に使ったりして有効利用するか、処理を依頼しましょう。


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