<作業所「グリーン」訪問記>  

レポーター:笠尾

 青葉区すみよし台の住宅地内に「グリーン」と、2軒ほど先に「第二グリーン」があります。外観は、2階建ての一軒家です。道路に面した軒下では、野菜などの無人販売品が並べられています。

 私達は、平成14年の師走に訪ねました。午前9時15分ごろに伺うと、メンバーのみなさんはワンボックスカーに乗って その日の作業に出発するところでした。みなさんは、初対面の私にも笑顔を向けてくださって、その日の晴天と共に楽しい一日が始まる思いがしました。


 現在のメンバーは、総勢41名(通所者29名・職員7名・アルバイトやボランティアが1日平均2人弱)です。創立10年になるので、通所者の平均年齢は、20代半ばです。

 土・日曜は休みです。


 作業班には、「農作業班」と「調理班」があります。

★農作業班:3グループあります。
 晴天時は、合計すると約1haある田畑へ農作業に、又、近くの徳恩寺の草取りや落ち葉かきにでかけます。田畑は、近所の農家の方が、自分では耕作をしないからと提供して下さっている土地を活用しています。
午前9時過ぎから12時半ごろまで午前の作業をし、昼食後、1時半ごろから3時半ごろまで午後の作業をし、4時頃に帰ります。
雨天時は、木工(鍋敷きやかざりなど)を作ったり、近くのレスリング道場で体を動かしたりします。そのほかに、梅干しを漬けたり、みその仕込みをしたり、ケーキを作ったりしています。

 農業技術は、開所当時、農大のサークルの学生さんから教わり、又、近隣の農家の方から教わったりして、現在では、約30種類の作物を、 年間通して販売できるまでになりました。

★調理班:毎日、みんなの昼食を調理します。
 この日は、鶏肉を切り、粉をまぶして、フライにする準備や、レタスをちぎったりしていました。

★レジャー活動やイベントなど:
・農閑期の2月に旅行(今年は スペシャルで グアム旅行)
・年2回(夏・冬)あゆみ荘に1泊してカラオケ
・バザーに交代で参加(5カ所ぐらい)
・バスハイク
・成人を祝う会
・希望者で近くのカラオケボックスへ行くカラオケクラブもあります。


 
通所者の変化として、自然にふれることで落ち着く、又、昼間活動することで、夜眠れるようになったなどの効果が出ています。みな農作業が好きなので、楽しんで働いています。「畑楽」という造語があるそうです。

 保護者会は、自由参加で、2ヶ月に一度行っています。
通所者は、大人として自立するように、保護者は、普段の作業や行事に加わらないようにしています。

 以上のような概要を所長の石田さんに伺ってから、作業をしている徳恩寺へ案内していただきました。霊園の草取りと落ち葉かきの最中で、みなさん頑張って作業に取り組んでいました。開所当時から手伝っている元学生さんも一緒に作業していました。ここで集めた落ち葉が、有機農法の大事な肥料になるのだそうです。インターネットサロンに参加してくれていたメンバーも元気に落ち葉かきしていました。

 また、近くの畑も見学しました。すでに農作物はほとんどありませんでしたが、坂道を上っていく途中に畑が広がっていました。ここでの農作業は、なかなか大変だろうなあと、素人ながら、想像してしまいました。でも、すばらしい景観で、気持ちが爽やかになりました。同行の三竹さんは、以前、こちらの作業所で音楽セッションの活動をしていたので、多くのメンバーとは、顔見知りで、再会を喜んでいました。

 帰りに、有機栽培の野菜や黒豆やお米を買って帰ってきました。もちろん、おいしかったです。
 
 昨年10月にグループホームをたちあげたそうです。今後も更なる発展をされますよう期待しています。また、いつか、訪れたいと思いました。


〔地域作業所「グリーン」〕
取材日:平成14年12月17日(火)
食事の準備・墓地の清掃・農作業などを楽しく共同で行っています。
(写真はクリックすると大きくなります)
食事を準備中の写真 墓地を清掃中の写真その1 墓地を清掃中の写真その2 墓地を清掃中の写真その3 墓地を清掃中の写真その 農場の写真
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