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         自己紹介とCD作成の主旨について

 私は、兼折勇治といいます。今年の平成13年の誕生日で、42才になります。
20才で就職して20年間公務員の仕事をしてきましたが、不自由な体と将来を考えて、職場を退職して島根の地元にて、第二の人生をスタートすることにしました。現在の心境としては、転勤の多かった職場を辞めて、綺麗な自然に囲まれた島根に残れたことを、幸せと思い選択が正しかったと思っています。

 9年前の平成5年の秋に、事故により橋の上から転落しました。その時に首の頚椎の骨が折れてしまい、当初は二度と歩けないと言われていましたし、事故の記憶も欠落したままの状態です。しかし、手術と適切なリハビリと持って生まれた運の強さと負けず嫌いの性格により、現在は車椅子を使用しながらも、T字杖2本にて歩行出来るまでに回復しました。腕立てふせも10回なら出来ます。しかし、好きでしたスポーツは出来ませんので、老後も続けられて心を豊かにしてくれる趣味として、カメラを選びました。現在は、デジタルカメラと20年前に買った1眼レフカメラの2台を使っています。

 私は、写真を撮る時は、車椅子に座って撮ります。ですから、視界が低くなり構図が嫌になったり、もっと場所を変えたくても車椅子の制約から動けず、不満に思ってそんな自分の体が悲しくなったりします。しかし、自分のカメラにかける情熱と負けず嫌いの性格は、そんな自分を決して許してくれません。例えば、構図の中にズーム調整してもダメな電柱や電線が入ったりします。悔しいですが、逆に入れることにより生活感を出しています。視界が低いから草が入ったりもします。性格的に、草を折るようなことは出来ません。これも入れることにより遠近感を出しています。暑い夏や寒い冬も、車椅子で2?3時間平気で撮影します。夏は汗をかきながら、冬はふるえながらひたすら、シャッターチャンスを待っています。健常者と同じことをしようとしても、出来ない体ですし、逆に個性的な写真は撮れないと思います。車椅子の低い視界の世界が、自分の写真の世界だと思います。そして、好きな構図が、太陽と空と雲・そして水と緑の調和です。この写真なら車椅子でも撮れますし、同じ写真は絶対ありません。

 また、視界が低いということは、地面にも近いということです。私は、歩く時は杖歩行ですので、足下を見ながら歩きます。石が落ちていたり、穴があったりします。その中でも、一番注意しますのが、蟻とかミミズとか昆虫の生き者です。踏まなくてすむなら避けて歩いています。元気な時は、こんな事は全くと言って良いほど、考えたことがありませんでした。おそらく、元気な時は、数え切れないほどの、虫の命を断っていたと反省しています。人間でも昆虫でも動物でも、この世に生を受けた以上は、一生懸命生きる権利があるはずです。それを訴えるためにも、車椅子の体を逆に利用して、地面上のいろんな世界も、写真に納めていきたいと思います。

 私は、体を鍛えるために、家の近くを平成13年2月現在で、13kgの重りの負荷をかけながら、歩行練習をしています。リュックのために、重心が上になりバランスをとるのに、研ぎ澄まされた精神力と集中力を必要とします。しかし、こんな運動をしたところで、健康な人の体には、勝てません。自分も、元気な時は走ったり飛んだりが、当たり前と思って暮らしていました。やはり、健康な体は素晴らしいと思います。自分の車椅子の世界を通して、健康の素晴らしさを噛みしめてもらい、世の中には、辛くてもそれを克服しながら、生活している人がいることを、わかって欲しいと思います。そして、恵まれた健康な体を、長く維持出来るように、気をつけていただきたいと思います。

 詩は3年前から始めました。理由は、仕事の報告書を書くための訓練として始めたのです。題も無い状態から、詩にまとめるには能力と訓練が必要です。○◯について書け・・・なら少し勉強すれば、簡単に書けると思います。また、恋愛や経験を詩に表現することは、簡単そうで難しいものです。今の自分は、人の詩を読んだり、歌謡曲の詩にも、感動を覚える時があります。私は、綺麗な景色を撮影している時に、時間とともに感動し頭に映画のストーリーが湧いてきます。そして、そのイメージを文字に集約して詩にしています。ですから、1?2時間で書いたりしています。

 また現在、私の怪我をしてからの人生の挫折・最愛の子供達との離婚・親父の死去・そして退職と再度の挫折・・・その過程での恋愛を通しての心情の変化等を、自分の人生の40年間にどれだけ文字を知っているかの確認も含めて、小説を書き始めています。完成した時には、もし皆さんの人生の中で、こんな生き方もあるんだな・と皆さんの人生を考えられる時の、参考になれば幸せと思っています。

 今の自分の写真には、悲しいことですが、強く訴えるものに欠けていると思います。夢ですが、写真を見たら直ぐに私の写真だと思っていただけるような個性的な写真を、勉強して撮影したいと思います。今回のところは、御容赦していただきたいと思っております。



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